本当にあったフィリピンセブ島の怖い話 |Vol.2 売春婦コンビの逆ナン
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今回も実際に体験したエピソードを話します。
海外旅行経験が豊富な人に限って海外で気を抜いて痛い目に合う。なんて話があります。
実はそんな体験を僕も以前したことがあるんですよね。 しかも一番ありがちな女性絡みでね。
僕はセブ島へひとり旅に来ていた。
もう5年くらい前の話。
脱サラを計画していた僕はフィリピンのセブ島でなにか自分にできる事業はないかを考えるためにひとりで1週間ほどの視察旅行に来ていた。視察といってもサラリーマンの夏休みを使ってきていただけなので半分遊びみたいなものだった。
当時、語学学校に勤めるフィリピン人の先生と個人的に連絡を取っていたのでセブ島現地では市内をいろいろと案内してもらった。適当に気になる場所を見て回って、夜は知り合いと飲みに行くといった感じで過ごすマイペースな旅行。
そんな旅行中のある日の午後、僕はセブ市内のショッピングモールにひとりで来ていた。
あの時セブ市内にはショッピングモールは2つしかなかった。2つしかないといっても、あちらのモールって日本と違って滅茶苦茶大きいんですよね。 大きいからショップだけでなくレストランやらカフェやら沢山はいっている。
特に何をするでもなくただブラブラしに来ただけだったのだが、ふとこの視察旅行で得た気づきを整理したり、考え事でもしようかなと思い立ち、ショッピングモールのカフェのテラス席で作業をしていた。ある程度時間潰して夕方になったらご飯でも食べて帰ろうかなってな具合で。
人生初めての逆ナンか?!
テラス席はお店の入り口の脇にテーブルとイスが並べられているような場所。そこに座ると目の前に行き交う人々が見えるような席である。
僕はここに座ってノートを広げ、コーヒーを片手に作業に没頭していた。
そして2時間くらい時間が経った頃だろうか。誰かに声をかけられた。
「(日本語で)お兄さーん」
声の方を見るとと女の子が2人立っている。 別に可愛くはないが、逆ナンは歓迎だよ。
「なに?なんか用?」
僕が尋ねると女の子のうちの一人が聞く。
「なにしてるの?」
わかる人はいると思うけど、もうこの時点で普通の状況ではない。
日本人ならもちろんのこと、いくら常夏の国に住む陽気なフィリピン人であっても知らない人にいきなり声をかけて「なにしてるの?」とはならない。しかも女の子が2人で1人の男に声をかける。確実に何かしらやましい意図があるパターンである。
その辺はもちろん気づいていたのだが、ちょっと面白そうだから相手をしてみることにした。僕はひとりなのでそもそも会話相手がいるわけでもない。 僕が質問に応じると、女の子は安心したようだった。
この時点で2人いた女の子のうちの1人が僕に話しかけてきていて、彼女は自己紹介をしながら握手を求めてきながら、僕がいるテーブル席に座った。
(まじか、座っちゃったよ・・。)
女の子との会話がはじまった。
会話といっても本当に他愛もない内容。
「フィリピンに何しにきたの?」
ただの旅行だよ。と答える。
ちなみにこれは海外で言っちゃうと一番カモ発言になるやつね。
「一人でカフェにいるの?だれかまってるの?」
別に誰も待ってないよ。一人で作業をしていただけだよ。と答える。
「マッサージさせてくれない?」
すげえ唐突に来たな。マッサージさせてってなに?(笑)
午後のショッピングモールのカフェでいきなり人に話かけてマッサージさせては無いだろ。
うすうす感づいてはいたが何マッサージなのか念のため聞いてみた。
「ただの、リラックスするマッサージよ。」
へえ~。ちなみにそれどこでやるの?
「その辺だよ。すぐ近く。」
モールの外側を指さして女の子は言う。
いやその辺ってドコだよ。
この話の流れからするともう確実にエロマッサージ路線だった。 どうやらこの子達はフリーの売春婦のようだった。
この絵だけを想像すると、まだ陽も明るいショッピングモールのテラスに売春婦が現れて誘ってくるなんて常識人からすると考えられないっすよね。でも、これがセブ島だったんですよね。
実に面倒だった。
ただのマッサージですら今興味ないのにエロマッサージなんてなおさらだ。 なんていうかもう、今じゃ無い感がすごかった。
苦笑いでノーセンキューと言ってはみるものの、如何せんすでに目の前の席に座られているので女の子もしつこかった。 やれお友達になりましょ~とか、あなたハンサムですね~とか、話を引っ張るのである。
そろそろ僕が席を離れでもしないと逃げられない雰囲気にはなっていた。
そこで、あることを閃いた。
マッサージはいらないけど、これを機会に女の子に飯でもおごってセブ島についていろいろと現地の情報を収集をするという手もあるなと。
どうせこのままだったら一人で夕飯を食べることになる。女の子たちだってそもそもお金目当てなんだから、タダ飯なら食いつくだろうって思ってね。
女の子たちに「マッサージは必要ないけどディナーならいいよ。セブ島のこと教えてね。」と伝える意外にも乗り気だった。
じゃあ行こうってことで席を立ったのだが、2人についていくとモールをでることになった。
あれ?ショッピングモールの中のレストランじゃないんだ?確かにおすすめのフィリピン料理屋に連れてってとも言ったんだけど。などと多少疑問に思ったが特に気にはしなかった。
いつの間にかもう一人の連れの女の子も一緒にいた。
フィリピン料理屋さんへ向かったが・・
モールの前でタクシーを拾って3人で乗り込んだ。なぜか3人とも後部座席で、僕は女の子2人に挟まれる形で座ったのである。なんか変な感じ。
じゃあレストランまでよろしく。 僕がそう伝えると、彼女たちはタクシーの運転手と現地語で会話をはじめる。 セブ島のタクシー運転手は英語が通じない人も多いから現地人がいて助かる、なんて思っていた。
タクシーの車内で女の子たちと何を話したかはよく覚えていないが、乗ってから10分くらい経った頃だろうか。レストランに行く割にはやたらメインストリートからそれた裏通りというか、暗い道を走っていることに気付いた。
嫌な予感がする…と思った瞬間、タクシーがボロいモーテルみたいな建物の前に止まったのである。
ハイ、騙されました。
女の子たちは、あくまで僕相手にマッサージ商売をすることしか頭になかったのである。 あれだけ断った上にディナーに行くことを合意したにも関わらず何を思ったらまだイケると思うのか?
女どもの馬鹿さ加減には呆れたものだったが、まあついてきた自分が悪い。すべてを後悔しはじめたけど、モーテルに入るつもりは微塵も無いので引き返すしかない。
僕はタクシーの運転手に「Go back!」と伝えた。
すると女の子たちが慌て始めた。たぶん「ここで良いの!」と運転手に伝えていた。だからさらに被せて「Go back」を連呼。
運転手のおっさんは「どっちなの?」って顔してたけど、最終的にタクシー代を払うのは僕というのは運転手もわかっていたので、タクシーはUターンして引き返した。僕は行先を運転手に伝える。一件落着。
と思ったものの、ここからタクシーを降りるまでが大変だった。
マッサージ代を巻き上げる獲物が逃げてしまうと焦りを感じた女の子たちは、左右から僕にしがみついてきてホテルに行こう行こうとせがんできた。
「Don't touch!」と振り払ってもダメだった。二人で抱きついてきて両側から僕の体に絡みつく。 ブスな上に風呂に入ってるかもわからない女の子がくっついてくるのがメチャクチャ気持ち悪かった。
このままではまずいと思い、タクシーを止めて無理やり2人を降ろすことに。
彼女らは素直には降りなかったが、最後には僕が本気だと知って諦めたのか、次はタクシーから外に見えていたピザ屋を指さして「ピザ!ピザ!」とせがんできた。
なにがピザだよ。と思いながらも、これで去ってくれるならと思い500ペソをぶん投げて僕はタクシーを走らせ去ったのである。
ちょっとした善意のつもりでとった行動の結果散々な目に遭ったと後悔しながら、僕は一旦自分の滞在しているホテルに戻った。
ホテルの部屋に戻ってすぐにバスルームへ手を洗いに行ったのが、洗面台に向かって鏡を見た瞬間に驚いた。
顔面と白いTシャツが口紅だらけ。
マンガかよ。
そしてさらに気づく。
シルバーのネックレスが無い・・・。
タクシーの中で2人が僕に絡みついていたあの隙に女どもはネックレスを外して盗んでいたのである。
思い出せば、首にも絡みついてきてはいた。
しかし首のネックレスをバレずに一瞬で外すなんてなかなかの技だった。窃盗犯ながらあっぱれであった。
怒りが収まらなかったその夜、僕は窃盗犯売春婦2人組を見つけてブチ殺そうと思ってセブ島の売春婦が集まりそうなクラブ街を探し回った。
が、やっぱり見つからなかった。時間のムダでしたね。
世界一周30か国を無事に旅した僕が小娘2人に騙されて貴重品を盗まれた。
以上、そんなセブ島の怖いお話でした。
この経験から伝えたいこと
この話は完全ノンフィクションです。
もし彼女らがただの売春婦だったらまだよかったのですが、今回はターゲットから金目のものを奪えるだけ奪っていく窃盗犯兼売春婦であったことが問題でした。
同じ売春婦でも窃盗に走っているというのは、売春婦として生計が立てらない何かしらの理由があるはずです。もしかしたらエイズに感染しているなんてことあるかもしれません。(マッサージ、ダメ絶対!)
セブ島に限らずアジアの途上国では未だにこういう手口はいくらでもあります。
たとえ真っ昼間のショッピングモールのような安全な場所で可愛い女の子に逆ナンされたとしても相手にしないことをおすすめします。
あちらから寄ってくる人間であればあるほど危ないです。普通の売春婦だって自分からはあまり積極的に来ないですからね。
男性のみなさん、どうかご安全に^_^
前回の話(Vol.1)はこちら。