トーキョーリクルース

より素晴らしいものを求めて。

tokyorecluse

世界の旅にでる準備はテキトーに済ました。

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前回の話を読んでいない方はこちらからどうぞ。

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必要な旅行資金はすぐに確保できた。貯金は世界一周航空券代でぶっ飛んだが、これから入るバイト代はそこそこ見込めたし、親にもお金を借りた。金を借りる条件は、帰国後の学費を自分で払うこと。自慢じゃないが僕は借金のプロフェッショナルだ。(←やっぱりクズ。)帰ってきたら低利率の奨学金か学生ローンででも借りかえて、また鬼シフトでバイトすれば1年分の学費ぐらいなんてことはない。

 

その頃、僕が昼間は本屋に夜は居酒屋で毎日15時間も汗水流して働いている間、ザリガニさんといえばパソコンの修理屋でぬくぬくと座りながらバイトをしていた。そしてバイト先から何やら訳のわからない部品をかっさらってきてはヤフオクで売って旅行資金を確保していたようだ。どこのどいつがあんなペラッペラのゴミみたいな部品を買うのか理解できなかったが、不器用な僕には真似のできない見事な芸当であった。

 

いよいよ出発が近づいてきたという頃、またザリガニさんと二人で会った。今日はバックパックを買いに行く事になっていた。

 

僕:「いよいよ、ですね。」

ザ:「そうですね。楽しみですね。」

 

僕のバックパックはネットで注文したブラックのMountaindaxだった。ザリガニさんは原宿のMILLETでグリーンのバックパックを手に入れた。帰りに渋谷の東急ハンズで、電圧変換アダプター、コンセントプラグ、セーフティポーチなどの長期旅行の必需品を揃えた。これで準備は万端。あとは出発日を待つだけだ。

 

 

出発日前夜から、友人たちは僕らのために協力してくれた。ザリガニさんの家に集合することになっていたのだが、ザリガニさんの家までは地元友達のヤスシが僕を車で送ってくれる。そして明日の朝6時にはザリガニさんの大学の友達であるリョウくんが迎えに来て空港まで送ってくれる。僕ははちきれそうなくらいMountaindaxとGregoryのミニバックパックに夜な夜な荷物をパッキングして、ヤスシもそれに付き合ってくれた。思ったより時間がかかり、結局ザリガニさんの家に着いたのは午前3時くらいだった。

 

ザリガニさんの家に着いた時、僕とヤスシは驚愕した。ザリガニさんはまだ1ミリ足りとも準備をせずにパンツ一丁で音楽を流しながらネットサーフィン(旅行とは無関係)をしていたのである。やべぇよ、この人やっぱ頭ヤベェ。



僕:「ザリガニさん、優先順位って言葉知っていますか?」

ザ:「お待ちしてましたよ〜。なかなか進まなくてですねぇ、精神を統一してたんですよ。あっ、パッキング手伝ってもらえます?」

 

ザリガニさんのクズっぷりはひとまず置いといて、2人でパッキングを手伝った。彼は手伝ってもらっている身にもかかわらず、やれ詰め方がどうだのセンスがないだのヤスシに指図していた。終盤あたりはザリガニさんも眠くなったのか、クッソ適当にモノを詰めていた。

 

そんなこんなでリョウくんが車で到着した。朝6時に迎えに来る予定だったが、リョウくんは警察の検問に引っかかって職質をされていたらしく、結局6時半くらいに来た。リョウくん...。

 

寝れないし準備もそこそこだし遅刻もしそうだし。すでに調子が狂っていた。こんなんで大丈夫なんかね。絶対なんか忘れ物あるって。もういいっしょ。死にやしないし。4人はそんな会話を交わしながら、リョウくんの車で成田空港へ向かった。

 

まずはアメリカだ。

 

つづく...

 

 

*次の話はこちら。

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